総務部で働きたい人のためのブログ

総務の仕事とは。総務の役割とは。総務の仕事について現役総務部長が思うところを本音でつづる。総務部はなんでも屋ではない。「困ったら総務部、面倒なことは総務部」なんてナンセンス。総務の仕事をロジカルにこなしてこそ仕事も充実する。縁の下の力持ちとしての総務を語る。

社員教育とビジネスマナ-

 

総務部の4月のスタ-トは新入社員を迎えることからはじまる。まずは新入社員に対する会社の告知の準備から、約1ヶ月にわたる新人研修の段取りとカリキュラムをしっかりこなすこと、社員の協力体制を最後まで維持・コントロ-ルする調整力が問われることになる。

 

入社式ひとつとっても、式場の準備から分単位のスケジュ-ルをトラブルなくやって当然と会社全体が目を凝らしていると考えるべきだ。

 

社会人の基本となるマナ-研修は特に重要である。外部の講師を手配するのはコスト的に躊躇する中小企業は当然のことながら総務部員が講師役をつとめることになる。私は外部の無料セミナ-を通じ若手総務部員を定期的に派遣して勉強させている。

 

そこでは総務部員自身のビジネスマナ-の向上を図るとともに、講師の話し方や人に対する教え方そのものを勉強させるためでのある。日頃の後輩指導や新人教育など外部のプロの考え方を吸収することは有意義である。

 

新入社員を迎える準備とは、既存の社員に自覚を促す仕掛けづくりなのかもしれない。受け入れ側に先生役になる社員が皆無では心もとない。総務部員は先生役を買って出るくらいが丁度良いのだ。

 

 

 

採用活動と総務

 

採用担当者にとって何より怖いのが採用候補者からの辞退の連絡だ。先日も女性総務部員の求人採用を行ったが、半年前・1年前に比べ明らかに応募者数が少ない。以前なら事務系職種ならハロ-ワ-ク経由でも掲載初日から数10件の反響があるのが当たり前であった。

それが今では極端に反響減となっている。景気の回復により全体の求人数の回復との見立てに間違いはない。現場作業員系求人に止まらず、営業職・事務系職とも人手不足感は確実に中小企業にもたらされている。

そんな状況下で書類選考のうえ会ってみたい応募者と複数回の面接を行った。その中からひとりの女性に白羽の矢を立てた。デスクワ-クが未経験(それまで主に接客と店舗運営を経験してきた女性)だったが頭の回転が速く、常識的な受け答えに好感が持てたので3回目の最終面接(経営者面接)に進んでもらう連絡を入れようとした矢先に辞退の連絡が入った。

「御社より先に内定をいただいたので・・・・・」と彼女の弁に即座に返す言葉を失っていた。これは完全に売り手市場の時代の忘れかけていた決めゼリフではないか。

これまでの長い景気低迷の影響で名も無い中小企業でも人選に時間をかけてこれた。応募者を泳がせておいても事務系なら求人数自体が少ないから逃げられる心配もあまり感じなかった。すでに世の中の潮目は売り手市場になっているのだ。現状認識の甘さを思い知らされた。

内定予定者に逃げられる衝撃はすさまじい。採用担当者にとっては最も手痛いミスと言える。内定を決めたら即連絡し、早急に入社日まで詰めなければいけないことを再認識させられた思いだ。今後は応募者一人当たりの面接日程を短縮化し、内定が決まれば直ちに伝えることにした。