(つづき・・・)私はポケットから1枚の名刺を取り出し、その年配社員にたずねた。「この顧客情報の集約系である名刺に記された情報をあなたなら1枚当たり何分で入力できますか?」
名刺には会社名、個人名、住所、電話、FAX、ホ-ムペ-ジ、メ-ルアドレス、事業所・支店網などが書かれている。その社員は「3分くらい」と答えた。
わたしにはPCの入力スピ-ドがないレベルの社員ならゆうに5分はかかると感じていたが、所望の3分で話を進めることにした。
営業担当が1日5枚の名刺を持って帰るとする。営業マンは5名。1日25枚×3分=75分の人件費をかけて運用することになる。計算をしたすくするため、1日1時間としても60分×21日(出勤日数)×@1500円/H=31500円の運用コストがかかることになる。
毎日営業マンが帰社してからその日にもらった名刺の入力作業をするだろうか。おそらく営業事務の女性がこれに当たることになると想像した。
これが今回の名刺ソフト導入を複合機に連携させればスキャン1発、ものの3秒で完了するのである。(ここ1・2年の文字認識技術に驚かされるが・・・)
コスト比較なら月額で1700円:31500円。時間対効果なら、3秒:75分である。こうした説明を要するのも実はコストなのだ。総務部は「買い物屋」と後ろ指を刺されないためにも費用対効果と時間対効果については常に意識しておかないと足元をすくわれると思っていたほうがいい。